インターネットで通信に重要な「ping値」とは?

ルーターを新調したのに通信が安定しなかったり、高いプランなのにビデオ通話にタイムラグがあったり、イラっとした経験はないでしょうか?それらには「ping値」と言うものが関係していたりします。 

インターネットの速度

今回の記事では、インターネットに関係している「ping値」についての簡単な説明とその確認方法、原因と改善方法について説明します。

ping値とは?

ping値とは、あなたのパソコンやスマートフォンがインターネットを通じて相手のサーバーと通信する際にかかる「応答速度(通信の往復時間)」を表す数値です。
単位は「ミリ秒(ms)」で表され、数値が小さいほど通信が速く、快適にやり取りできます。
たとえば、ping値が「20ms」であれば、あなたの操作が約0.02秒で相手に届いているということになります。

ping値が高いとどうなる?

ping値が高い、つまり応答速度が遅いと、以下のような問題が発生します。

想定される問題
・オンラインゲームでラグが起きる(キャラが遅れて動く)
・ボイスチャットやビデオ通話で音声が遅れる
・サーバーとの接続が不安定になる
・動画やストリーミング配信でタイムラグが発生する

ping値の目安

ping値とそれに応じた操作感は以下になります。

ping値(ms) 品質評価 主な用途例
~30ms 非常に高速・安定 FPS/TPSゲーム、VR配信など
30~50ms 快適なレベル MOBA、MMORPG、Zoom会議など
50~100ms 許容範囲だがやや遅延 動画視聴、軽量なクラウド操作
100ms~ 遅延を感じる可能性大 操作系ゲームや高精度作業に不向き
200ms以上 実用に不向き 体感での遅延が顕著

一般的に、オンラインゲームなどでは30ms以下、特にFPS(※1)では15ms以下が快適にプレイできる目安です。

※1…FPSとは、ファーストパーソンシューティングの略称。操作するキャラクター視点(一人称視点)でプレイできるシューティングゲームのことを指します。

ping値と「通信速度」の違い

疑問

よく混同されがちですが、「ping値(応答速度)」と「通信速度(ダウンロード・アップロード速度)」は異なるものです。

  • 通信速度:1秒間にどれだけのデータを送受信できるか(Mbpsなど)
  • ping値 :データが行って帰ってくるまでにかかる時間(ms)

たとえば、「通信速度が速いのにゲームがラグい」と感じる場合、ping値が高いことが原因かもしれません。

ping値が高くなる原因とは?

ping値が高くなる(悪化する)原因はいくつかあります。

原因

  • Wi-Fi(無線通信)の電波が弱い・不安定
  • 回線の混雑(時間帯によって遅くなる)
  • ルーターやモデムの性能不足
  • 使用中のVPNやファイアウォールの影響
  • 通信経路が物理的に遠い(海外サーバーなど) 

ping値を改善する方法

ping値を下げて通信を快適にするには、以下の対策が有効です。

1. 有線LAN(Ethernet)で接続する

Wi-Fiは電波干渉や距離によりPingが不安定になる場合があります。
LANケーブル(Cat5e以上推奨)でルーターと直接接続することで、安定かつ低Pingを実現できます。

2. ルーターやモデムを再起動する

長時間使用していると内部で処理が詰まってPingが悪化することがあります。
ルーターの電源を切って数分待ち、再起動してみましょう。

3. ルーターの最適化または交換

Wi-Fiルーターに備わっているQoS(Quality of Service)(※2)設定で、ゲームや通話を優先することが可能です。

※2…QoSとは、家のネットの中で「どの機器やアプリを優先するか」を決めるルールです。
   Wi-Fiルーターにこの機能があると便利です。

  • お父さんが仕事の会議中(Zoom)
  • 子どもがYouTubeを見ている
→ QoSを使えば、「お父さんのZoomを優先して、YouTubeは少しだけ遅らせる」ことができます。

こうすることで、大事な通信(ゲーム、会議など)が止まりにくくなります。

性能の低いルーターを利用されている場合、ゲーミングモデルやIPv6対応のルーターへ切り替えることで改善される可能性があります。

4. 回線の品質を見直す

インターネットwifi

ご契約回線自体品質を見直すには、以下のような対応が必要となります。

① VDSL→光回線(FTTH)への切り替え

VDSLとFTTH(光回線)とはは、インターネットの配線方式の名称です。

VDSL:建物の入り口までを光ファイバー、建物の入り口から部屋までは電話線を利用する配線方式
FTTH(光回線):部屋まで全て光ファイバーを利用する配線方式

VDSLは電話線も利用するため遅くなりやすく、FTTHは全て光回線で通信するため速くて安定します。

② PPPoE方式(IPv4)からIPoE方式(IPv6)への移行

PPPoE方式・IPoE方式とは、インターネットの接続方式の名称です。

PPPoE(ピーピーピーオーイー):昔ながらの接続方法。夜になると遅くなることがある
IPoE(アイピーオーイー):新しい接続方法。より速くて安定しやすい

IPoE方式(IPv6)は、PPPoE方式(IPv4)よりも混雑が少なく、Pingが安定することがあります。
現在利用中の回線・プロバイダサービスの契約内容を確認し、対応している場合はIPv6に切り替えることで改善されるかもしれません。

最近はIPoE対応のプランやルーターが増えているので、ご契約中の回線・プロバイダーサービス事業者に「IPoEに変えたい」と相談してみるのがおすすめです。

③ VPNの使用をやめるか、最適なサーバーに切り替える

VPN使用中はpingが大幅に悪化することがあります。
VPNの利用が必要な場合は、ローカルノードに近いサーバーを選び②WireGuardなど低レイテンシのプロトコルを使うのが理想的です。

①ローカルノードについて
VPNを使うとき、まずはどこかのサーバーに一度つながります。これを「ノード」と呼びます。
「ローカルノード」とは、「自分の住んでいる国や地域に近い場所にあるVPNサーバー」のことです。

たとえば、
・東京に住んでいる人がアメリカのノードを使うと → 通信に時間がかかる(遠回り)
・東京に住んでいる人が東京のノードを使うと → 通信が速い(近道)

つまり、「近くのノード」を選ぶと通信がスムーズになるということです。

②WireGuardについて
VPNにはいろいろな通信の仕組み(ルール)があり、「WireGuard(ワイヤーガード)」はその中でも新しくて軽くて速いタイプのしくみです。
WireGuardを使っているVPNを選べば、ラグ(遅れ)を感じにくくなることが多いです

5. 不要なアプリや端末の接続を減らす

他のアプリ(YouTube、ダウンロード、クラウド同期など)が通信を使っていると、ping値が悪化します。
タスクマネージャーでネットワーク使用量を確認して、不要なアプリを閉じることで、ping値が改善される可能性があります。


まとめ

ping値は、ネットワークの「反応速度」を測るうえで非常に重要な指標です。
とくにリアルタイム性が求められる用途(FPS、Zoom、クラウド編集)では、通信速度よりもping値の方が体感に直結します。

改善には機器の見直し・接続方式の変更・回線契約の再検討など、根本的な対処が必要になる場合もあります。 


ネットワークの応答品質にこだわる場合は、自分のping値を定期的に確認し、数値に基づいた適切な対策を取るようにしましょう。
 
 

【おまけ】ping値を測定できるおすすめサイト

ping値については、下記のサイトから簡単に測定できます。
Webサイト名 サイトの概要
Speedtest.net 世界的に有名なスピード測定サイト
Fast.com Netflix社が提供するスピード測定サイト
PingPlotter 詳細な経路分析が有効なため、中級者向け


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